ウスバカゲロウさ君は

夏なんて嫌いです暑いから。寒いほうが断然すき。だからわたしはこれが聴きたい。さて以下ものすごい長い日記。誰が読むのか。いいの備忘録。


8月6日(金)
440にて昆虫キッズ『text』発売後初ライブ。全出演者すばらしかった。機材トラブルありその対処ふくめバンド内、出演者、お客さん、それぞれがそれぞれを思い合ったサポート&愛情でイベントとしてこの上ない至福の空間をつくりだしてたと思う。この切り抜け方もショウの一部でやっぱり昆虫キッズらしいなあとか思いました。音楽が好き。その音楽がどう派生してくか、どんなふうに飛距離を伸ばしてくか、を、じぃっとみてた気がします。


竹内道宏さん:降霊術がパワーアップしてて笑った。タラちゃんを殴るときの力の入れ方がはんぱなくて、幼児に容赦ない竹内くんの裏の顔を垣間見た気がしました。


麓健一さんwithほそまりさん:麓くんは弾き語りがもっとも彼の声を、祈りと懺悔が共存するようなあの声を生かし切るんじゃないかと思ってたけど、ほそまりさんのピアノ伴奏は特別な主張をするでなくそっと、歌に寄り添っていた。だからモノクロのような麓くんの歌の世界がオーケストラルな響きでもって広がりをみせてた。真夏のクリスマスのあの歌、よくもまあここまで救いようのない絵を歌えるもんだと感心しました。ただその救いようのなさを突き詰めた、気が違えるほどの純度こそ彼の歌の本質であって、それこそ人間なのかなあとも思います。えぐられる。苦しい。すごい音楽をみせる人だと思います。


シャムキャッツ:ボーカルの夏目さんがやまだないとのマンガに出てきそうでセクシー…。シャムキャッツは爆発力の方向性がもぉっと明確になったらもっともっとかっこいいだろうなあと妄想してた、ところに「渚」。この曲初めて聴いたけど名曲だと思います。こっからまた新たなシャムキャッツが始まるのかなーという期待に満ちた曲でした。私の妄想って杞憂。そんなにたくさんみてないけど今までみたなかで一番かっこよかったです。昆虫もそうだけど、シャムキャッツもメンバーみんな顔がいいなあ。オッパーラ行きたいなあ。


昆虫キッズ:アルバム順選曲。ゲストもそれぞれ出演してまさに目の前でアルバムを再現してみせました。「ミスターロンリー」演奏前の高橋vs麓の小競り合い(高橋「お前なにが♪クリスマス〜だよ!」麓「お前こそさっきまで緊張してただろうが!」高橋「緊張なんかしたことねえよ!」麓「緊張しておしっこが全然でない〜ってゆってただろう!」高橋「緊張もおしっこもしたことねえよ!」)、愛にあふれててよかったなあ。まあみんな前奏すっ飛ばしてコーラス始めてましたが。あと「ハネムーン」の小林さん(THE NOVEMBERS)のギター、作品内ではぶった切られてるけどその続きを聴けてカタルシス。小林さん華があってかっこいいなあ。「花とエルボー」の途中でバスドラのヘッドが破れて交換せざるを得ない状況に。「すみません、すみません」と謝罪しながら一度ひっこむメンバー。でもすぐに出てきてアコースティック弾き語りを披露。高橋くん&のもとさんによる「まちのひかり」、高橋くんのジャズマスターを使用しての小林さんの弾き語り、麓くんによる「アンネ(シングルver)」どれもすばらしくてトラブル万歳。手拍子なんかもあってアットホームな空間になったしあそこで演者とお客さんと向き合えたのはすごくよかったと思います。


アメリカ」内での国歌斉唱、ゲストのどついたるねんボーカル氏飛び出してノンマイクで誰より大きな声を出してました。先ほど破れたバスドラのヘッドを投げそうになってて、わたしはかつてVHSでみたSOB階段の悪夢がよぎったのですが(シンバルを手裏剣のように投げまくる)、投げず、バリッと頭から被り客席へダイブ。立つ鳥あとを濁しまくって高橋くんのエフェクターぐっちゃぐちゃ。マイクも音が出なくなるというトラブル連発でそーとーテンパってたなあ高橋くんが。がしかしメンバーがさりげなく力強いサポートをしてて改めて昆虫キッズいいバンドだなあとか思いました。てかちょいちょいひやむたくんが客席に向かって流し目。あれやばいわー。いつか乙女が卒倒の予感。


最後の3曲は個人的に、特に思い入れが強い曲なのでぶっ続けてやってほしかったけどあそこでMCを挟んだからこそ、ラスト「太陽さん」の凄みがくっきりと増したような気がします。440そんな音大きくないし特にドラムの出音はもう少し!!!て思ってたけど、それにしてもあの「太陽さん」はすんごい、人間が限界を超えたときに気力だけで出すパワーってこういう凄まじさなのだろうなと思った。嵐のような太陽さん。こういう演奏をされるから、昆虫キッズのライブは見逃せないんだよ!!!と悶絶。ほんっとにかっこよかった。アンコールの「シンデレラ」♪えーおおーの大合唱で大団円。


その後はCD特典をめぐってのじゃんけん大会、サイン会。参加せず。竹内くんにやさしい気持ちをたくさんもらう。


8月7日(土)
ロフトにて昆虫キッズ。山田くんに「ファンなら今日のライブにはくるべきでない」と言われややへこむ。来なきゃよかったなと思う。でもライブはほぼMCなしでぶっ続けスピード感抜群でひたすら硬派にかっこよかった。いつだって〜まちのひかり〜S.O.R.の流れに痺れた。あと「太陽さん」やっぱりすごい。高橋くんのギターが赤いテレキャス。突き刺さった。見に来てよかったと思う。


それにしてもこの日のイベント、新宿タワーが主催してて7月頭から「新宿インディーズロック探検隊キャンペーン」て、坂本渉太さんの“もちお”をマスコットに展開してたみたいなんですけど、なんか‥‥告知が‥‥あまりにもさびしくないかい?と思いました。だってフライヤみたことなかったよー。せっかくキャンペーン組んでイベントまでやるなら全力でやって‥‥くれよ!(いえーいえーいえーいえー)と思いました。もったいないじゃんね。タワー新宿で対象のCD買ったらディスカウントチケットもらえるなんて、誰も知らなかったと思うよ。わたしのアンテナ不足?にしてもお客さんが少なすぎた。私はくやしい。


なんかさ、いまCDが売れない時代って言われてて、わたしは単なるリスナーだし、好きなアーティストの音楽はもっともっといろんなひとに届いてほしいと思うけど、ただそれだけで、全体的なCDの売り上げが落ちてようがまったく関係ない。昔は「CCCDに甘んじたレコード会社なんか別になくなったって困んないし、むしろリスナーなめやがってさっさと潰れちまえ」ぐらい思ってました。かたちはどうあれ音楽はずぅっとあると思うし。よけいな大人や流通が介入しない状態で、直接ライブ会場でCDが売れればいいじゃんねーて。そのほうが作り手に直接お金を支払えるしさ。でも冷静に日本全体の雇用とかって考えたらそんなこと言えねーなあと思うし、そのせいでCD屋さんがなくなったら悲しいし、メジャーで好きなアーティストもたくさんいるし、なら文句ばっかゆっててもしょうがないし、みんな一緒に新たな方向性を模索して実践してったほうがよっぽど建設的。だからこそ、レコード店のキャンペーンとライブが連動したこういうイベントが、客の入りとしてこういう結果になるというのは残念だなあと思わざるを得ないです。せっかくの機会なのになあ。


8月8日(日)
つるちゃんと高尾山に登る。猿かあいい。めちゃかあいい。夕方帰ってきて30分ねてライブにいこうと思ってたらそのまま12時間寝続ける。脳内BGMはパラダイス「WHITE ROOM」