Paradise@下北沢three

Paradiseのラストライブ@three。Paradiseはやっぱり圧倒的にただただかっこよくて最高だった!ほんと最高だった!


思えばParadiseは本当にへんなバンドで蜘蛛の糸のような切れやすいもので、おそるおそるメンバーがつながっているような印象だった。それでも冷牟田くんはいつでもずっとぶれずに呼詩さんを愛していたし、なんだかんだ呼詩さんは萌さんの才能を認めていた。きょうのライブは僕のわがままでやらせてもらったんです、というようなことを冷牟田くんが言ってて、萌さんが抜けたParadiseのライブを呼詩さんがやりたがらなかった気持ちはすごくわかるような気がするし、萌さんが抜けてもどうしても最後にParadiseをやらなければならない冷牟田くんの気持ちもわかるような気がするし、最後までParadiseはParadiseなんだなぁとか思う。


しかもラストライブでありながらこの編成は最初で最後という意味不明だけどそれもParadiseらしく、混沌を滲ませていくような冷牟田くんと混沌に輪郭をおよぼすような丸山さんのふたりの轟音ギターが重なり合うその時点でParadiseではない音だと思うし、しかしこれがParaiseの完成形だったのかもとも思うしラストがファーストであったParadiseは未完成のまま完成を迎えたのか、完成されながら未完成なのか、そんなパラドクスも最後までParadiseらしい。


ロック合戦轟音ギター2本と重低音で歌うベース、そしてしっかりと存在感のあるドラムというなにしろその音圧、音の洪水に痺れまくったし、Paradiseの時代錯誤の王道なロックは最高にセンセーショナルで耽美だ。かつ客席のうしろからへらへらしながら呼詩さん出てきてステージに上がったときの空気の変わり方彼の存在感。彼の存在する場所はここなのだと思わざるを得ない。どこまでもスキャンダラスで圧倒的なロックスターだ。


冷牟田くんの日記に

自分がParadiseをやった時間は8年。人生の中の8年間だけ夢を見ていたのと同じだ。でもその夢の方が人生を変えるというケースがあるのだという事を自分は自分の人生の中で実証出来た。それは生まれて来て良かったという事と等しい

自分の人生は夢で出来ている。おそらくこうたの人生も。Paradiseを聴いてくれた人もどこかそういう所があるんじゃないかと勝手に思う事にしてる


とあって、であればParadiseが最後に鳴らした「My Generation」は、ともにわたしたちが夢をみていた8年間のことであるのだとこれがParadiseの最後のメッセージなのだと勝手に解釈した。「Paradiseのこと忘れないでください」と「みなさん元気でいてください」が冷牟田くんの最後の言葉。