森は生きている/ミツメ/ザ・なつやすみバンドのライブのこと!

きのうみたライブがとてもとてもよかったので思わずブログ更新します。


森は生きている、ものすごく器用にサラッと演奏して帰っていくクール&クレバーなバンドだと思ってたんですが、思いのほか熱量がすごいバンドでした。音楽性はなにかとか形容しづらいものがありますが(ルーツロックからはっぴいえんどを辿ってceroにたどり着くまで地球の裏まで遠回りして遊びじゃくってきたような感じ)、あの見た目の男臭さとサイケデリックな顔(演奏時)、フレーズの渋さはザ・バンドの名前を出したくなります。「楽器が古いからすぐチューニングが狂う」て言ってたけど、確かにギブソンセミアコ?とかハモンドオルガンとか、使ってる楽器もいちいち渋い〜。MCで「家にも帰らず風呂にも入らずみんなでスタジオに泊まってアルバムを録音した」とおっしゃてましたが、きょうび、その、風呂に入らず籠って汗と酒でドロドロになってる感じがこれほどに似合うバンドもなかなかいるまい。だけど、ボーカルの方の声がめちゃくちゃよくって、ふわぁっと目の前に景色を立ちのぼらせる音楽なんですよね。まだ学生なんですか?すごいな〜。しかしMC.sirafuさんが参加しても何の違和感もありませんでしたね(見た目)。


ミツメのかっこよさもどんどん進化して、曲がますます挑戦的になってるの笑った。アルペジオとリフの真ん中みたいなギターのフレーズをユニゾンさせて、跳ねるメロディにしっかり日本語のうつくしさをのせてしまうんだからすごい。リズム隊がきっちり上手でシンプルに支えてるからこそ、ポップミュージックとして成立するんだと思います。川辺くん演奏時、子猫のようなうるんだ目で常にベースの方を追ってるのなんかテンパってる感あって好きです。あと最後カオスになるような曲で、ギターの方が好き勝手轟音を発してるときにも、川辺くんはきっちりリズムギターをキープしたまま弾いてるのとかもいいなぁと思います。MC.sirafuさんが入ってきたとき、川辺くんが「うれしいです。緊張してます」て言ってて、「うおー!ミツメでスティールパンって、どうやって参加するんだろ!!」とわくわくしてたら、いきなりギターの方が今まで使用してなかったヘンな音色出してきたから「これはMC.sirafuへの挑戦状や!」と思いましたね。「煙突」大好きだから、中川さんのコーラス入り素晴らしくて泣いた。


そしてわれらがザ・なつやすみバンド。久々でしたが「サマーゾンビー」「めくらまし」「自転車」の流れが凄すぎてなんなんだあれは!「サマーゾンビー」なんかイントロの時点でおしっこ漏れるかと思ったよよすぎて。あんなにもひとつひとつ奏でられる音にドキドキ興奮できるバンドはなかなかいない。ほんと「サマーゾンビー」これからリリースになるけど、こんなすんごい曲がなぜこんな場所で!!!もっとばんばんテレビとかで鳴ってるべき音楽じゃ!とか思った。別にライブハウスで鳴るのが悪いとかじゃないし、テレビで鳴ったからいいってわけじゃないけど、もっともっと多くのひとに聴かれるべきだし、聴いた人みんなが大好きになる曲だと思いました。というか、聴いたひとにちゃんと作用する音楽だと思ったんですよ。作用ってなんだろう、なんか突き動かされるような。「楽しくなっちゃう」でも、「元気になっちゃう」でも、単に「感動した!」でもいいんだけど、そこまでの揺さぶりをかけてしまう強度、が、あふれでるような曲だった。だからさ、もうファンモンがさよならしちゃったからさ〜、ザ・なつやすみバンドがあの立ち位置でさ〜、やろうよ、泣きながらミュージックステーション!(無理)
中川さんがギターを弾く曲は、これまでのザ・なつやすみバンドみたいな青さ、初々しさ、みずみずしさ、どポップさ、が、なくって少し物足りない気もしつつ、古き良き歌謡曲の、というか、ニューミュージックですかね、の、香りを感じる曲たちでした。2ndはどうなっていくんだろう。


この日のイベントはDJも各バンドのメンバーがやってたんですが、ミツメにしろ森は生きているにしろ、メンバー2〜3人でブースに入ってツマミいじりまくったりしてなんだかとても楽しそうでした。DUBの魂!DJが入るイベントっておしゃべりがしづらくって苦手なんですが、音量もそこまで大きくなくて音楽も楽しめながらおしゃべりもできたので、ほんとイベント全体として楽しいイベントだったな〜。

小田さくらちゃんのこと!



いやー、かなりみくびってました小田ちゃんのこと。あっれは逸材ですね!スマ2期に合格させずあっためてきたつんく♂さんさすがの審美眼だ。まぁ歌がうまいのは言わずもがなですが、ダンスがめちゃくちゃいい。何度も言うけどスマ2期オーディションで落ちての研修生入りであそこまで踊れるというのは、今後はもっともっと伸びそう。これはまじで鞘師抜くんじゃないか?




小田ちゃんのダンスの良さは、体が安定しているところ。つまり基礎がしっかり身体にしみついてるところです。バレエかなんかやってたのかなー?と思ったら新体操をやっていたそうな(ソースは2ちゃん)。あとフラダンスが特技とな(ソースはインタビュー)。とにかく立ち姿が美しい、腰の位置がブレない。うえで、手足を動かすから振付のかたちが綺麗に映える。かつ新体操仕込みの身体の柔らかさと動きのなめらかさが、指先までしっかり行き届いている。しかもダンスによって、とても優しい表情をみせたり、激しい強さをみせたり、あの年齢で艶めかしいセクシーさまで表現できるというのがすごい。フラダンスのたまものでしょうか、腰ががっつり入ってて、メリハリがあってセクシーでかっこいいんです。あと足を開く方向、例えばフクちゃんはいつも内股気味だけど(そこがかわいい)、そのちょっとした角度もかなりキマッてるんだよな。新体操をやってきた経験から、身体の美しい見せ方をよく知ってるんでしょう。その上、めちゃくちゃ研究してんだろうな〜、自分の身体を。武道館、鞘師バースデーとみてきて、かなり小田ちゃんの評価が高まってきました。なんなら推し変しそうだよ!とはいえ、まだまだスタミナが足りなくて後半雑になっちゃうかな〜という気もするので、これから体力づくりもがんばって最後まで通してあの美しいダンスをみせてほしいよ〜。


もちろん鞘師のダンスも大好きです。鞘師のダンスは、わたしの中ではすごくフラメンコっぽいんだよなぁ。ダイナミックで、激しくて、感情がほとばしってて、ボトムがしっかり重い、まさに「フラメンコの激しい踊りは、数々の困難、迫害を受けたジプシーたちの悲しい、苦しい思いが込められています」、「ゆえに、フラメンコの踊りは、人生の苦しみや喜びなど、生身の人間のむき出しの感情を表現するものとなっています」と(ココ)。これこそわたしが鞘師のダンスに感じてるそのものです。鞘師は身体の動かし方を本能で分かってて、その本能に、どれだけ感情の回路を直結させられるか、を、毎回ステージごとに磨き上げてくるような印象。ふだん人見知りだしなんか輪に入ってなさそうだし(SATOYAMAでの、ステージから裏に戻ってきたれーなに抱き着こうとして一歩出たらまーちゃんが先に抱き着いちゃったからためらって抱き着かない鞘師の映像30回ぐらい巻き戻して見たよ!!)、個別握手でもそこまでフレンドリーになれない、エースなのにどこか陰の存在感を持つ鞘師だから、だからこそ、踊ってるときは感情ぜんぶスパークさせて真っ裸で無我夢中で活き活きと舞ってる感じがたまらなく好きなのです。歌もどんどんうまくなるしな〜。れーな卒業式で、れーながなぜか鞘師のときだけ「(泣くの)やめて!もらい泣きするから!」って言ったの印象的です。


ちなみに石田さんのダンスはうまいんだけど技術ばっかり強くてぜんぜん目に入らないのよね。もう少し踊りに感情が乗ってくるといいんじゃないかな〜って思います。なので、娘のなかでは鞘師小田に続いて聖ちゃんのダンスが好きです。ズッキやまーちゃんも器用でうまいけど手を抜くことが多いなぁと思います。飯窪さんはど下手くそだけどもんのすごい一生懸命だから好きです。


しかし武道館のとき「彼と一緒にお店がしたい!」で小田、生田、佐藤のならびで端っこにくるときがあったんだけど、途中でステージ中央に戻りながらまーちゃん生田が抱き合ってて、小田ちゃんも近づいてるのに、生田がずっと背を向けてガン無視してたっていうシーンを目撃してしまって、た、たまたまだよね?たまたま生田に余裕がなかったんだよね??て思ってたところれーなが「小田は1人でいることも多いから…」発言してて、「小田、イジめられてんじゃないか…???」とかなり心配になりました。が、鞘師のバースデーイベント見てたら確かに、でしゃばる割には発言が微妙に空気読まないっつーか良かれと思ってやったことが裏目に出がちというか、例えば鞘師にケーキを一口あげたんだけど、その一口が大きすぎて鞘師がアップアップしてるとき、フォークを使ってそれを口の中に押し込もうとまじで刺そうとしてる姿とか怖かったし、あとチョコプレートにチョコペンで鞘師の似顔絵を書く、というコーナーで「えー、誰が書きます〜?誰が書きます〜?」て言ってて、もう「小田ちゃん書きなよ」としか言えない状況を無意識につくりだし、フクちゃんに「…小田ちゃん書きなよ」と言わせるという、なんかそういうことが多く「あー、これは冷たく当たられるわな」と、その自由奔放さにハラハラしました。同世代の女の子たちがあの性格を大らかに許してあげるって、なかなか難しいんじゃないかな〜。心配。ブログもポエティックで媚び媚びだしな〜。と、思いながらも、あのマイペースさだったらそんなの気にせずどんどんでしゃばって小田ワールド展開できそうなので、おそらくつんく♂さんの言うとおり彼女は天性のスターなのでしょう。


余談ですが、田中れいなという絶対権力がなくなったいま、モーニング娘。内の人間関係パワーバランスはさぞ無法地帯になってると思うので、きちんと自分をピエロにできる飯窪さんの存在が超重要だ!と個人的には思っています。飯窪さん、首ぶんぶん振って「無理無理無理!!」を表現してたけど、飯窪さんをサブリーダーに任命したれーなはやっぱり、卒業後のモーニング娘。のことすごくきちんと考えてたんだな〜。胸熱。


とにかく小田さくらちゃんのポテンシャルはすごいぞ!というエントリーでした。個別いきて〜。


かわいい〜!なんかガッキーにも似てる!

音楽前夜社とフジロッ久(仮)に夢中!のこと

ロフトのバースペースでフジロッ久(仮)をみた。シェルターのライブが良いすぎたんで、夢中になってます。いやー、もう36歳になったし仕事もずーっと忙しくって、平日にライブ行くのほんとしんどいし、このままライブとか興味なくなって行かなくなっちゃうのかもな〜とかうっすら思ってたんですが、フジ久みたらライブ行かないわけにいかなくなったよ!あんな名曲の数々がライブ会場でしか聴けないなんて!もともと峯田くんにも絶賛されていたという藤原さんのソングライティングは、ここへきてさらにぐぐぐっと洗練されてきているうえ、元希くんが入ったことによるケミストリーが爆発してすごいことになってます。フジ久のライブっていつなんどき行ってもオーディエンスがぐっちゃぐちゃになってモッシュ&ダイヴの嵐だったわけですが、そのイメージでいったら驚くほどのメロウ&ポップネス。「出てくる曲出てくる曲ポップになってて僕自身が驚いてますよ!」て元希くんも言ってましたし、「シュプレヒコール」はオザケン、そして「うまれる」はシュガーベイブをなんとなく感じるほどでした。かつ、2013年の日本に生きる若者の生きざまというですかね、覚悟というですかね、責任というですかね、を、きちんと歌っている。わたしは石原慎太郎がいつまでたっても都知事選で当選することに嫌気がさしてもう民意なんて信用しない、何があっても国にしたがってやるよ、そのかわり子孫は残さないで死ぬ、とあきらめモードで生きてきたわけですが、なんかの藤原さんの言葉で改めようって思ったんでした。どの言葉だったか、音楽だったのかな?忘れちゃったんだけど(笑)、最近のフジロッ久(仮)のライブを見ていると「抵抗」とは自分がどう生きるか、を選ぶための手段なのだな、と思います。つまり、頭でっかちに考えるのではなくて、なにもデモに行かなくたっても、自分の喜びのために生きることが抵抗になるのであれば、大いに抵抗していきたいなあと。この件、もっと突き詰めてからちゃんと書くべきですね。とにかくフジロッ久(仮)はもーーっといろんなひとにたくさんに見てもらいたいな〜。昔のフジ久が苦手だったひとにもぜひ!ワンマンは5/21(火)シェルターにて!1500円だよ!(wドリンク2)←モーニング娘。のれいな卒業とかぶってて死んでます…


あとあとGORO GOLOのカッコよさがはやくみんなに伝わってほしいですねーーー。超絶ほとばしるよ!血肉が汗が!スガナミBOSSのあのダンスあの動きあの熱情はいったいなんなのだ。ステージに立つひとというのは、それが意識的か無意識かは別としても、ある程度、演じている部分があるというか、ステージ上で自己プロデュースをしている部分があるんだろうなと思うんですが、彼は全体重をのっけて体中で、過剰なほどに音楽を鳴らしている。その、メーター振り切ったテンションにもー笑いが止まらないんですが、まじでスガナミさんは、音楽が鳴ってる瞬間だけはすべての悲しみや憎しみを受け止めて、あえてピエロになることに徹してるのかと。思うほどに捨て身のぶっちぎり。ほんとむちゃくちゃかっこいいんですよ。ふと、ちょっと遅れて会場入りした藤原さんがフロアを横切ると、藤原さんに向かって「待ってたよ!」的なアイコンタクトを送るスガナミBOSS。すごくないですか?ちょっと鳥肌立ったんですが、あの人、あんだけ振り乱して狂乱と解放のダンスを踊っていたのに、しっかりと周りを見据えて観察している。とても冷静なのだ。「これからシンバルを叩きますが、この2秒間がこの曲の一番のみどころなんで、しっかり見ててください!これが音楽だ!!!」って咆哮してシンバルを2秒叩く、その2秒とは一体なんなのだろうか。インストナンバーでもフロントマンとして体中で歌を歌うスガナミさんにとって、音楽、というのは、どういうことなのだろうか。いつか聞いてみたいな。などと思いながら、後半に向かってますます加速していく演奏のテンションに圧倒されて、終わってしばし呆然としてしまいました。GORO GOLOのことは10年間から好きだけど、しかし、いま、GORO GOLOのライブが見れるというのはとても幸福なことと思います。ライブ後のスガナミさんのツイートを。


音楽前夜社 スガナミ ユウ ‏@ongakuzenyasya
沸点を超えたところにあるダンスこそがソウルだと思っています。 狂気じゃなくて、躍動感。 笑っちまうくらいの躍動感。

ジャポニカソングサンバンチもすばらしかった。昭和歌謡、大衆芸能、チンドン、ジャズ、そんな言葉が脳裏にちらつく音楽性ながら、若い子の多い客席がめちゃくちゃ興奮して踊っているというのがすごい。名曲ぞろいだもんな〜。これほんとあっという間に売れちゃうんじゃないか?千秋さん、会場で何度かすれ違ったけどほんっとーにジャニーズ顔負けのカッコよさですね!背も高いし笑顔も素敵だし動きもかっこいい。そして存在感のある歌声に、さらに艶っぽい表情が出てやわらかな表現力が増した歌を聴かせる藤原さん。2人のフロントマンはとにかく華があって、ステージに立つとなおさら煌びやかなオーラを放つ。すわ、これはまるでエノケンとロッパの共演じゃないのか!などと昭和の2大喜劇スターの影をみて大興奮しました。「愛を夢を」という名曲がありますが、彼らが歌うのは、「愛や夢」と言葉にしたときの気恥ずかしさに対して、迷いなく背中を押してくれるような歌たち。素直に勇気や希望や喜びを与えてくれるような歌たち。つまり、愛や夢、そのものなのです。そういやはるかさんの鍵盤も夢が鳴ってるものね!途中、はるかさんの上の鍵盤の音が大きすぎて千秋さん歌いづらそうだったんですが、すかさずスッと入ってきて音を小さくしたスガナミBOSSはさすが。それまでJxJxさんと雑談してる風だったのに、あいつはいつでも冷静沈着な男だよ!


以下、仕事中にメールの下書きで寝かしていた分をまとめてのせまーす。


ジャポニカソングサンバンチが路上アコースティックをライブをやる!というので行ってみました!諸事情あって大遅刻したため2曲しか聴けなかったけどとてもよかった。外でライブをやると、演奏が日常音とまじりあって街の音がぜんぶ有機的に響いて音楽になって、とても愛おしい気持ちになるのですが、阿佐ヶ谷の商店街の外れでジャポニカソングサンバンチの音楽は、我々のくらしを営みを讃えるように高らかに響いていました。まさに2013年版の大衆芸能!2013年版の慰安芸能団!藤原さんと千秋さんが縦横無尽に踊りながら生の歌を高く空に放っていて、青空のしたのジャポニカとお客さんがみんな笑顔で、なんだかとてもしあわせな昼下がりでした。投げ銭、気まずいけどそれっぽくてよかった。がんばってお金入れたよ!この日だれか写真撮ってたんだけど、あれほしいな〜。どっかにあげてくれないものですかね〜。わたしもよっぽど撮りたかったですが、やっぱバンドに失礼な気がして無理なんだよな撮影するの。事前にボスに許可とっておけばよかった…。しかし、「愛を夢を」ってほんと名曲なー。古き良き昭和の名曲ライブラリーに入っててもまったく違和感ないよ!



古川ロッパサンドイッチマン」!こんなイメージでした!


そんなジャポニカソングサンバンチ(&GORO GOLO)のソービューティー鍵盤担当はるかさんのソロ音源がこちらに上がってます。こ、れ、が、ま、た!とてもよいんですの!世界と呼応して想像力を呼び覚ます色とりどりの音たち。鳥のようにはためいて凪のようにゆるやかで桜のようにふりそそぐ鍵盤の調べは、体のなかに豊かな感情をもたらします。なんとアイフォンで録音しただけの作品なんだそうですが(!)、演奏しているハルカさんの呼吸がずぅっとそぉっと聴こえている。のに、いつしかまるで、世界の呼吸を聴いているような気持ちになるのです。空や、木や、花や、家や、コンクリートや、土や、水や、雲や、この世に存在するすべての物質や有機体、生命、の呼吸、を、感じているような気持ちになるのです。いつもは聞くことのできない言葉にならない声が、こうして旋律となってこの世にかたちをあらわした、ような、結晶たち。とても純度の高い、だけどしゃちほこばらないグッド・ミュージックです。軋む体にやさしく染み入る〜。いまみたら4/28の初ライブの音源も上がってるぽい!(行ったら終わった瞬間で南雲さんが声かけてくださったんだけどびみょうに人見知って気まずかったから誰もいない隙にそっと帰ったという苦い思い出!)


で、そんな音楽前夜社のメンバーたちとMAHOΩというバンド?グループで曲を作っていたアユさんのバンド、ayU tokiOのライブに行った!ひさびさに最前列でかぶりつきで見てしまった!録音物を聴いてる時点で、チョイスする音の着こなし方そのこだわりに唸っていましたが、ライブはアンプとマイクを持ち込みしているようで、その時点で気合いを感じてテンション上がりました。アユさんみたことないようなギター弾いてるしな〜。しかし、シェフクックスミーを抜けた理由が「MAHOΩに尽力したいから」だったと思いますが(シモリョーさんのコメントより)、そのMAHOΩが解散した今、アユさんの尽力はこのユニットに向かってると言える。これを幸というのは失礼かもしれませんが、しかし楽しみですよ。彼が単なる渋谷系〜インディポップ・フォロワーに陥らないのは、自分にしかできない新しいことをやってやろうという野望が体中に渦巻いてるからだと思ってます。音源だけ聴いてると頭の中で宇宙を形成するベッドルームポップスだと思ってしまいそうだけど、ayU tokiOはライブも最高。甘いストリングスが極上のメロディを華やかに演出して、女声ハーモニーに絡んでアユさんの熱情が跳ねっかえる。その跳ねっかえる瞬間がたまらなくかっこいいのです。しかしMCに緊張感があふれててかわいらしいです。日本語詞を2曲披露しましたがほとんどボーカル聴こえてこず。おそらくわたしは最前にいたため中音だけでライブを見ていたんじゃないかと思われますのではやく音源で聴きたいよ!あとトピックスとしてはayU tokiOに参加してる女の子はみな可愛い!

みたものとかのこと!

う、うおぉう腕が、腕が痛いよー。寝違えを1ヶ月放置していたら首の椎間板ヘルニアってやつに進化したようで、これが素晴らしく日常生活に支障をきたしています。とにかく腕が痺れる。そして痙攣する。手に力が入らなくなるのでペンやお箸が持てなくなる。「ミ、ミギー!やめろおぉぉぉぉ!!」とか思いながら強力な痛み止めを飲んでますが、こんどは仕事中に眩暈と吐き気がするというにっちもさっちもいかない状態に陥っています。これが…加齢ってやつか…。36歳になって「これでいよいよアラフォーだあ〜」とか思ってたけどもはや1年前からアラフォーだったということに気づきハッとしましたね。


「ダンスナンバー時をかける少女」を見た!果たしてスクリーンで行う必要があったのかと問われたら口をつぐんでしまいますがしかし、まごうことなきロロ印。まごうことなき三浦パッションの炸裂に思わずうれしくなりました。何より女子高生役のふたりがほんっとかわい〜。特に主演の我妻三輪子さん(スタダ!)は、肉体と言葉と動作を乖離しながら連動させるような、三浦くんの過剰な演出をまったくもってサラッと嫌味なく乗りこなしてて、そこに生命の躍動感だけを刻み付けていました。超絶かわいかった。あとお友達役の安川まりさんは、いっしょにワークショップをやった女の子だと思います。すんごいうっまい子がいて、「わー、この子は本気で役者目指した方がいいんじゃないかな、声のトーンもいいし!」て思ってた子が、この安川まりさんでした。スクリーンでもぜんぜん負けない迫力!もっともっと売れっ子になってほしいな〜。そうそう、だから、スクリーンではこの女子高生たちの生命の躍動と、拒絶されても愛を歌い続ける亀島くんことロクのラブのパッションが同時進行して渦をまいていく。そのなかに佇むのはサッドプリンセスこと島田桃子(ウロ)。彼女の憂いが世界を拒絶し愛を一方通行に陥れる。だけど愛は世紀をこえて歌は世紀をこえて、誰かにラブを届けるのだ!ロロの新作も楽しみだな〜。しかし島田桃子さんは本当に、三浦くんは島田さんを手に入れて表現の幅が広がったんじゃないかなと思うぐらいすごい。あの憂いを纏ったオーラ。彼女はそこにいるだけで女優だものな〜。


「ザ・マスター」を見た!わたくしは決して映画通ではなく「マグノリア」もみてないし感想とか書いたら怒られそうだけど、まー素人から見た目でも映像がすごくてぶっ飛びましたね。あれだけのぼけあしを出すにはどんだけ長いレンズまたは浅いピントで撮っているのだろう。特に船に乗り込むときの映像の演出。あと、好きだったのが逆光の映し方。きっとほとんど自然光なんだろうな、顔に影がかかるところも不気味でよかった。構図もいちいち美しくって。あと主演二人の俳優さんの演技力。怪演とはこのことかと思いました。物語自体は、いまもPTSDに苦しむ帰還兵を出す国で、どうやって生きるか、ということを突き詰めたような…。つまり、方や宗教で人々を欺くしかなかった、方や宗教にでも救いを求めたかった、そのお互いが共依存して、けっきょくそれでは救われなかったと悟り、人生を始める、と、いうお話だと解釈しました。でもかなり難解で、みていても「?」ばっかり頭に浮かびましたが、とにかく映像が美しくてぜんぜん飽きなかったな〜。なんならもっかい見たいぐらいです。



ところで「ザ・マスター」のチケットを買うのになぜか「クラウドアトラス」で検索していたため、偶然「舟を編む」の舞台挨拶があることを知り、まんまとチケットを購入できました。イェイ!松田龍平に会える!「まほろ駅前多田便利軒」では目でこまかい演技してる松田龍平氏をみるのがとても楽しみでしたのでこちらもとても楽しみです。宮崎あおいが大根でなければもっとよかったのに!

フジロッ久(仮)@シェルターのこと!


フジロッ久(仮)かっこいいですね〜。きのうは仕事がようやく、ようやっくひと段落して、まだまだだけど、今日ぐらいはライブ行きたい行きたいってシェルターまたは440に行こうと下北で降りたんですが、迷いに迷ってシェルター行きました。会場入ると若いかわゆい女の子ばっかりいて肩身が狭いしこわいし居づらいしステージを凝視したまま魂を抜くという技で自らの存在を保っていましたが、ひとたび音が鳴るといのちが再生して、あー、そうかライブハウスって自分にとってこういう場所だったなー、てひさびさに覚えました、あのドキドキとわくわく感を。ライブハウスって初めていったときからずっとこわいし相変わらず苦手な場所だけど、音にまみれて自分がここに生きててもいいのかもしれない、とぼんやり思える。単なる現実逃避かもしれませんが、どんなに日常がファックでも好きなものがあるというのは幸せだし、愛することがある世界はとても美しいものだとわたしはフジ久の音にまみれて思ったりしました。金子山さんのサイトにお写真が→http://kanekoyama.com/diary


しかしフジロッ久(仮)の「シュプレヒコール」を初めて聴いたときは、こーれーわーフジ久ずいぶんなところまで突き抜けちゃったもんだ!と感動にうち震えましたが、ひさびさにきのうライブみたらさらにさらによくなっててもう頼もしい限りです。新曲群の曲の良さがとにかく際立ってるんだけど、何より藤原さんの歌がとてもよく聞こえてきて、PAさんの意向なのか、フジ久の意向なのか、素晴らしかったです。てかもともと曲自体とてもいいと思うんですけど、がなってたから、大きな音で爆発してたから、メロディの、歌詞の、歌の部分が聞こえづらかったのだ。ちゃんと歌詞まで聴き取れてよかった。藤原さんはとにかく歌がうまい。「おいしいごはん」でしたかな、タイトルは。最初聴いたときはピンとこなかったけど、歌の縁取りがきちんと見えてくると、とてつもないいい曲で、艶っぽくパワフルさを増した藤原さんの歌にずっと揺らされていたかったです。ジャポニカ〜をやってることがいいようにフィードバックされてる感も大いにあった。藤原さん、あんなふうにしなやかに体中で音楽を鳴らしてる姿はじめて見たかもしれない。あと高橋元希くんは本当にいい顔をするなぁ。パンクの初期衝動をずっと愛し続けるいたずらっ子の顔を、いつもずっとしてる。真っ先に客席飛び込んでいくしな。元希くんがいることによって、藤原さんが歌えるようになったんだろうなぁ。てかフジ久みんなセクシーです。次は4/11(木)にロフトであるみたいなので行けたら行きたい。5/21(火)のチケットはきのう買いました。

よみうりランドのこと!

よみうりランドのMVPはどう考えても裕乃ちゃんだったな〜。「仮契約のシンデレラ」でなっちゃん冒頭の台詞が一瞬飛び、すぐに思い出して一拍遅れて言葉をつづけたと同時に笑い出しちゃってすかさず「王子様!どうしたんですか!」と切り返したのめちゃくちゃ笑った。頭の回転が速い子だわあ。自己紹介のときもひなたが「14歳になりました〜!!!」と言って、「14歳最初のステージがよみうりランドでとてもうれしいです!!」みたいなことを言ったんだけど、裕乃ちゃん自分の番になって「15歳になりました〜」と叫んでひなたを見て、「15歳最初のステージがよみうりランドでとてもうれしいです」と、ひなたと丸かぶりのコメントを発する(笑)。自己紹介も「スズ〜ッシュ」「わー!」「スズ〜ッシュ!」「わー!」「スズ〜ッシュ(笑)」「わー」て3回やりましたね。あと最後、りななんが「もう終わっちゃうって思ったら寂しくて…」て泣いちゃって、美怜ちゃんがまたしても「だったら終わらせなきゃいいんだよ!!」って勝手にアンコールを始めたんだけど、「フレフレサイリウム」「ダイビング」「約束」などさまざまな曲名が上がったものの、瑞季ちゃんの「前もこのパターンであの曲やったよね…?あの日のあの曲を超えるパフォーマンスをしたい!」って、2回目の「仮契約のシンデレラ」を披露。しょーーーーじき「あの日のパフォーマンスを超えたい」って時点で予定調和になるしかないんじゃ〜?て恐れてたら、実際にみんなソロパートで感謝の言葉を叫ぶという、予想できすぎる展開になってしまってかなりガックリきたんですが(ぁぃぁぃの側転で盛り上がったのもなんだかなー)、裕乃ちゃんだけは♪同情するなら姫にして〜、のメロディで♪きょーうはありがとさまでした〜、て歌ってて最高でした(前回もやろうとずっと考えてたけどやれなかったらしいですね)。あとダンスもだんだんよくなってきてる。ようやくダンスとはどういうものかを知った感じ。裕乃ちゃんは筋がいいから、一回感覚を覚えたらダンスもものすごく伸びそうだな、って思いながら見てました。で、もって、そんな裕乃ちゃんの成長というか、彼女に自信がつくまで、長いスパンかけてちゃんと見守ってあげるスタダ3bさんはほんとにすごいなーと。彼女たちそれぞれの個性が伸びるまで、全力でフォローする校長先生の愛を改めて実感したような。そもそも「king of 学芸会」ってコンセプトは、踊りが苦手だったり歌が苦手だったり、みんなで踊ってもそろわないし、っていう中でひねり出した苦肉の策ですよね。「学芸会」という称号でバラバラの個性を認めてあげよう、育ててあげようっていう。中野サンプラザDVDの、vol2の裏側のやつ、めっちゃくちゃおもしろい。校長先生もみぞっち先生もほんとに優しくてねえええ。そういうとこも含めてエビ中のことが好きなんだよなあ。正直、みんな自信をまとって美しく強くなって、歌もダンスもどんどん成長してるいまのエビ中に学芸会って言っちゃっていいのかって気はありますが、でもりななんがエビ中の良心です。彼女の天然のどん臭さっていうのを、大いに愛していくべきだと思ってます。りななんは歌もダンスもエモーショナルだもんなあ。


あとよみうりランドの感想は、とにかく音響設備がひどかったですね。みんな寒くて涙目になりながらがんばって歌ってるのにマイクの音が出ない、出力音は最後まで不安定といった散々たる結果。これは残念でした。


ところで目の前のヲタのひとが「れいな」て名前を囁き合いながらチラチラうしろをご覧になっていたんですが、そうか、れいにゃんはなるみちゃんと一緒に客席にいらっしゃったんですね。いつまでもお美しい。安本さんの「お父さーーーん!」で爆笑したり、「仮契約のシンデレラ」をいっしょに口ずさんだり、「また明日」で小さく踊ったり(なるみちゃんも一緒に!)するれいにゃんが見れて、とても胸がいっぱいになりました。

最高の離婚と横道世之介のこと

いっ!!!やー!!!! 「最高の離婚」すごかったですね!!!凄まじかったですね!!!瑛太真木よう子はほんっとうにうまいなぁ〜。真木よう子の目の演技とかゾクゾクしましたね。でも、やっぱり尾野真千子がぶっちぎりによかった。発狂すれすれの感情の高ぶりとか哀しさとか怯えとか、優しさとか、無邪気さとか、ぜんっぶ素晴らしかったです。綾野剛はもうすこしと思ったけど、あんな4人のスリル満点な応酬が見れたってだけでもじゅううぶんに満足でした。またいちいち言葉のチョイスが鋭く絶妙すぎて!はー、ほんとすばらしかったな〜。ほんとにすばらしかったな〜〜〜〜。しかし、どう収拾つけるのかと思ったらあんなにも美しい日々のくらしの肯定でわたしたちに希望を与えてくれるとわ!!!!!わたしゃあのふたり(瑛太と尾野さん)はさっさと別れて違う人と幸せになればいいって思ってたんですよずっと。愛というのは憎しみや苦しみや孤独を生むものではあるけど、憎しみや苦しみや孤独しか生まなくなったら捨てた方がいい、と自分は常日頃から思っておるので。まーこの時点で気持ちいいほど脚本に振り回されてるんですがね私くしは。でもさ、好きだから一緒にいるわけであって、好きだから一緒にいるのが苦しいというのは、相性とか身分とか因果とか輪廻とか宇宙とか、そういった自分の手の届かない神的なレベルでその愛は奨励されていないのだと、森鴎外の「雁」が脳裏をよぎるのです。「サバの味噌煮」のせいで、惹き合いながらも一生まじあうことのなかった愛のことを思わずにいられないのです。だから、あんなふうにケンカばーっかりしてて、意地ばっかり張ってて、相手のことを思いやれなくなっちゃうなら、運命の相手じゃないんじゃないかなって。一緒にいない方が精神衛生上いいんじゃないかって。きっとうまくいかないぜって。でもさーでもさーかっこ悪いキスのあとに「…ダメな夫婦だね(笑)」って、笑いあって、不器用な自分たちの、不器用な関係性を認めてあげて、不器用ながらはぐくんできたそのきずなをフラッシュバックさせていく、さまに、さすがに泣いてしまったよね。うまく伝えられなかったり、意地を張ってしまったり、思いあがってしまったり、嫉妬や焼きもちをぶつけたり、「好き」という気持ちをないがしろにして傲慢になってしまうようなこと、何度もあるし誰でもあるし結局はわれわれなぞは大した生命体じゃなくって浅はかで未熟でダメな動物だけれども、だからといって、あの日の偶然が、あの夜の会話が、かさねてきたふれあいが、歩いてきた距離が、無駄だったことなどがあろうか。日々、紡がれていく小さな営みは、例えネガティブなときでもずっとつづいていく。それは、かけがえのない、光のようなもので、それが、細胞に刻まれていく愛しさ、というものじゃないのか。なんか、不器用にもつれながら、誰かと許し合って、生きていくのだよな、私たちはな、などと思いました。とてもしあわせなことだと思います。


「時間を重ねていく」という点において「横道世之介」も、同じふうに思いました。観終わった後、むしろ見ている最中からずっと、いまこの生の瞬間が愛おしく思えて思えて。「あいつに風呂場でお前のこと話したよ〜」「えー、なにー?」「なんだったっけな〜、忘れちゃったな〜」って、見ているこっちからしたらたまらなく美しい、前田司郎さんの前田節の脚本もあいまって、忘れられないような世之介と一平の風呂場のシーンなのに、当人がその時間を記憶からとりこぼしているという脚本、そしてその瞬間すら記憶からこぼれるようなさりげない一瞬であることを示唆する演出。なんていうか、記憶からこぼれていくようなさりげない瞬間でも、美しさと喜びに満ちあふれていて、きちんと時間が積もって続いているのだなぁと、時を重ねていくふくよかなしあわせを思いましたです。どのシーンも、何回も見たくなる生命の美しさにあふれるシーンばかりでしたが、やっぱり雪の降る中でのファーストキスとそこに至る長回し



「いつの間に積もったんだろう?」「さあ〜?絵を描いているときでしょうか?」


てゆう会話が超超超超大好きです。絵なんか描いてる間に雪が積もるというロマン。つまり、何気ない時間をすごしている間にも私たちの日々は積もっていくのだ。降り積もる雪の中で足跡が広がっていく美しさは、まるで深めていく愛のようにも思えて、場面変わってスキーで足を折った祥子ちゃん(吉高由里子!超絶かわいい!!)を心配して世之介がお見舞いに行くシーン、祥子ちゃんを怪我させた雪は、さらに積もって深まった関係性をもしめしていて、「世之介」「祥子」「世之介」「祥子」と名前を呼び合うという許しに到達した。ふうに思える。



「世之介」と名前を呼ぶ祥子ちゃん!かわいい!


本当に美しく、豊かな時間が流れている映画です。その美しい、豊かな時間を、自分もいま生きているのだという事実に感謝をしたくなるような映画です。とにかく吉高由里子がくっそかわいくってあまりにハマり役なので、彼女を見るためだけでももう一度スクリーンでみたい!みたい!高良くんもほんとにかわいいみんなかわいい。そして前田司郎さんの脚本は巧すぎて思わず笑っちゃう優しさに満ちているのです。やってるうちにまだまだ見たいよ〜