僕にも会えないだろ その靴じゃさ

その顔じゃさ


特に書く必要もあるまいと思ってたけどThis is マイスペースなので書かせて。


昆虫キッズ「裸足の兵隊」


昆虫キッズのニューシングル!まじ朝の海をバックにギターをかき鳴らす我らがヒヤムタ王子のかっこいいこと…!!!映像みただけで妊娠する勢いです。あたしキリスト生んじゃうかも(処女懐妊)。そんな冷牟田さんがライブ時のMCで「(この曲は)冷や汗が出る感じ」とおっしゃってましたが、決してスカッと快晴じゃない、なにか後ろめたさがまとうモラトリアムと一歩踏み出した自我を感じさせるこの曲。初めて聴いたのはけっこー前だったのかもしれないけど、わかんないけど、初めてこの曲を意識して聴いたのは震災後の昆虫キッズの初ライブだったと思う。
「海に行こう 見に行こう なにか大きなものを見に行こう」
てゆうラインがものすごく印象的で「あー、高橋くんらしい落とし前だなあ」とぼんやり思ったのを覚えてる。


3月13日の日曜日に「夏目と歌うから」て連絡が来て、Ustの向こうで音楽を鳴らす彼らをみた。道端での演奏だったから警察も来てた。それでも彼らは歌ってたし、警察はなにも言わなかった。それがなんになるのか。しょせん音楽なんて無力だ。と、痛感しながら、それでも「歌わざるを得ない」という思いと、「そんな若者たちを止められようがない」という思いが交差したあのひとときは、「音楽の力を信じよう」なんて胡散臭いポジティブさじゃなくて、「とにかく自分たちで自分たちのテンション上げよう、じゃないと参ってしまうから」てゆう切実なやさしさにあふれてた。不謹慎かもしれないけど、いまは歌わないと自分がどうにかなっちまうぜーって、音を鳴らす高揚感とともに後ろめたさがないまぜになってる感じだった。


わたしにとって「裸足の兵隊」は、あのときの印象のままの曲。“それでも”と前置きをしながらも高橋くんは「なにか大きなものを見に行こう」と歌うのだなあ、と、ライブを見ていて思ったものです。知らんけど、この曲べつにずっと前からあるのかもしれないけど。


昆虫キッズはこれまでちゃんとしたPVを撮ったことがなかったから、てか竹内くんが作った「太陽さん」さいこー好きだし素晴らしいし大好きだけど、プロの映像作家がPV作るって意味ではこれまでなかったことだから、大関くんが昆虫キッズのPV撮るって聞いたときはめえっちゃ喜んだし期待したしもちろんこのPVの空気感やメンバーのかっこよさ、映像の素晴らしさ(この辺の解説はヒコさまのブログにて)は好きなんだども、どおおおおおっしてもラストの兵隊さんのくだりが解せないんですよねええええ。大関ごめん。


TLみてても絶賛の嵐だったしそんな細かいこと考えてるのわたしだけだと思うし、昆虫キッズについては青柳くんやヒコさんらの同世代組の意見のほうが正しいと思ってるのでこの意見ぜんぜんスルーしてもらってかまわないんだけど、わたしは、ラストは、死体を海に捨てるってゆう共犯関係を抱えたまま何か大きなものを見にいくってのが、「裸足の兵隊」って曲における同時代感だと思っています。みえないいろいろにがんじがらめになって後ろめたさを背後に抱えながら、それでも僕たちは生きていくって、高橋くんが、もとい、昆虫キッズが宣言してみせた歌が「裸足の兵隊」って曲なんだと思ってます。死体が生き返ってファンタジーが現実に、または現実がファンタジーに成り変わってしまうというあり方は、そんな彼らの表明を撤回するようでなんだか悲しかった。その裏切り感や人を食った感じが昆虫キッズだなんて意見もわかるけど、それは「My FinalFantasy」なのかなって思う。


なーんてことをさまざまな友人に力説してみたけどあんま共感得なかった。何度も言うけど基本はニッチな意見です。とにかくわたしが言いたいのは、昆虫キッズがこんな歌を演奏し始めたらますます、これから彼らが発表してくる新曲に期待せざるを得ない!ってことだ。レコ発が今週の7日(日曜日)にありますよ〜。前野健太さんとのツーマンですよ〜。日中は阿佐ヶ谷のrojiでザ・なつやすみバンドのライブをみてからはしごスタイルで挑もう!み・の・が、すなよ〜!



そういえばいま出てるindies issueで銀杏BOYZのライブレポート(岩手)と神聖かまってちゃんのCDレビューを書かせていただきましたん。どっちも書けてうれしかったです。