ミツカの三輪車

あした仕事なんて信じられない。しかし信じねばたいへんな事態が予想される(無断欠勤)。


テニスコーツ『ときのうた』完成おめでとうトーク&ライヴにいきました。おもしろかった。テニスコーツの最初のコンセプトがクラッシュの全曲コピーバンドてゆーのもそーとー笑ったけど、そんな秘話を交え『ときのうた』の制作&録音についてトークしていざライブに入るときのさやさん、客席に向かって「休憩いれますか?」客1「いらないです」さやさん「いらないか、じゃあ」つって歌い始めた、あの音楽のはじまり。たかが0.00001秒のわずか一瞬でその場の粒子をぜんぶ音楽にもってったさまに身震いしました。ほぼ生音、なぎ食堂の外の車の音や店内のベイビーの泣き声、ミツカのしゃべり声、そんな生活音をぜんぶ巻き込んで音楽に昇華するようなさやさんの音の強度。神聖さ。音楽に召されている感じ。巫女のようだと思いました。


かえる目タワレコ新宿インストア。細馬さん、店員さんが呼ぶ前にふらあっとステージに上がってしまい、焦っている店員さんをよそに宇波さんがギターをポロポロ弾く、よそみをしながら椅子に座りながら♪ちょいとお耳を拝借します〜と歌い始める細馬さん。これまた0.00001秒のわずかな間に音楽がはじまった瞬間。はっと息を呑む。だけどかえる目の場合は隣のフロアの音楽、お客さんのしゃべり声、そんな生活音をただあるがままに放置している感じがしておもしろかった。放置したうえで共存しているような音の強度、それは柔軟さでもあって。ライブはいつもどおり、細馬さんは自由で宇波さんはニヒルで木下さんはお茶目で、楽器弾いてないときの中尾さんは魂が抜けてるようで、MC含めいつものかえる目だったのですが(1時間弱やった)、最後にお客さんを巻き込んでのスイス大会。あんなふうにお客さんとのコミュニケーションがあって、しかも成功して、大ウケ拍手喝さいで終わるインストアライブ初めてみました。さすがだなー。


このふたつの音楽のはじまりについて思いを馳せていたとき、ままごと「わが星」のことをちょっと思った。言葉が徐々にリズムを身に付けて会話が音楽になっていくさま。あの作品自体、自分には納得できないこともあり両手離しで絶賛できるわけじゃないんだけど(生命賛歌だったら言葉で説明しなくてもももクロがステージで体現してるよ!とか)、あの様子をみて、そもそも私たちの心臓がリズムを生んでいるのだから、自分たちは内臓からリズムを奏でているのだなあ、リズムによって生かされているのだなあ、そんでリズムが止まったときに死ぬのだなあ、ということを考えました。


4日のパラダイスのワンマン、むちゃくちゃかっこよかった。やっぱりパラダイスの曲では「スローガン」がいちばん好きだ。戦争みたいな音が鳴ってると思う。ぜんぶ死滅したんじゃないかと思う。でも太陽がのぼって生命はしぶとく育まれて光に満ちていくような、希望しかない絶望のあとの希望の歌だと思う。パラダイスというバンドはそういうバンドだと私は思ってる。「これから演奏する曲に、パラダイスの新機軸がある」みたいなことを冷牟田くんがゆって、新曲を3曲演奏した。あの曲が向かっている先が私にはまだ見えない。アンコールの「My Generation」死ぬほどかっこよかった。60年代のキッズもフーを聴いて「おうわー!なんだこの音楽ー!!!かっけーー!!!」て思ったに違いないけど、その気分をリアルに味わえたような感覚。2011年、日本。


スマイレージの握手会、かにょんが天使のようにかわいかった。聖天脱力。しかしゆるーい感じとファンの排他的な感じがどうにも気持ち悪い。そう考えるとももクロのファンてそういうイヤーな感じがないんだよなあ。と、ゆうことがブブカでも話されていました。最初みたとき、もちろん彼女たちのパフォーマンスもすばらしかったけど、ファンの懸命さにも心打たれたんでした。ブブカの前山田さん(無駄なイケメン無駄な高学歴)のインタビューもめっちゃおもしろかったわー。


あとCDジャーナルにはぜひaiko特集をしてほしい。aikoの歌詞内容とか恋愛観とか服のセンスとかほんとどーでもいいんでそういうのぜんぶ排除したインタビューで。aikoの新曲「恋のスーパーボール」これはどう考えても「恋のミライボウル」ということはaikoももクロファン確定ですね。寝。