ロックンロール、アイラブユー、うるせえボケ

「みんなどんどんバンドとかやったらいいんだよ!それでどれだけ自分に才能がないか、ちゃんと知るべきなんだよ!」という円盤田口さんの言葉がずぅっと好きです。きょう昆虫キッズのライブを観ながら心の奥で反芻していました。バンドなんてやめたら、ボーイ?


器用で演奏が上手でそれなりにセンスのあるバンドっていまほんとたくさんいて、いちいちすごいなーと思うんだけどぜんぜんいいと思えない。むしろ見てて「あのひとたちあんなことやるために毎日練習とかしてんだなあ、反吐が出そうだなあ」とか思ってしまう。で、2曲ぐらい聴いてたいがい帰っちゃう(2曲が誠意)。わかんないけど、それって、空気を読む音楽だからな気がしてる。誰にも嫌われないで楽しくてポップでシンガロングで、きょうび反骨なんて言わないけど、でも違和感も矛盾も抱えてるくせになかったことにしてるよーな音楽をクソくだらねーとか思っちゃうんだろうなあ自分。飼い慣らされてどーすんのよ仕事でもないのにって。あ、仕事のひともいますか。


昆虫キッズは飼い慣らされてないから好きだ。例えば昆虫キッズのCDを聴いて「無理」と思う人がいるってのはとてもわかる。ボーカルが苦手とかね。でも昆虫キッズのライブをみて、しかも「太陽さん」とかみて全然いいと思わないってのは、バンドじゃなくてもロックじゃなくても音楽じゃなくてもいいんだろうな。口実さえあれば。それがいいか悪いかは別で、きみの神様をわたしは理解できないのだろうきっと。


わたしは「音楽が宗教みたい」とおもうぐらいすがってる部分もあるけど、でもわたしにとって音楽が宗教になりえないのは、そこで音が鳴ってるから。そこで鳴ってるもんが真実だから。だから昆虫キッズはもっともっといろんなひとにたくさん観てもらいたいです。夜が明ける音がするよ。世界が動く音がするよ。