延滞、料金、高く、つくぜ

昆虫キッズのツアーファイナル@fever、それはそれは楽しい時間でした。前に出演したTHE NOVEMBERSもすげー凄まじい音を放出しててかっこよかった(フロントのギター×2とベースの方は夥しいエフェクターを足元に。ドラムのシンバルの音も鋭く硬く響く感じでかっこいかった。もちろん自前。アンプも自前。PAも専門の人がついていらっしゃるそうで、そりゃスゲーわ。はじめ昆虫キッズが音出したときおもちゃみたいだったもの。そこがまたいいんだけども彼らのばあい)。


昆虫キッズはボーカルの高橋くんとメンバー、またはお客さんとのやりとりが愛にあふれまくってて相思相愛。客席から「落ち着けよ!」とかいわれて「落ち着かないんだよ!!!」とか言い返したり、客席から「フー!」って歓声が上がったら「元気だねえ」と言いつつ「フー!!!」とオフマイクで倍でかい声で言い返して「負けねえぞコンチクショーバカヤロー!!!!!」と客に向かって本気で負けず嫌いを炸裂させたり、オザケンについて「あいつ、資本主義がどーこー言ってるクセにTシャツが4500円もして高えーんだよ!!!」とまっとうなことを言った割には「マイク通してしゃべろよ!!!」と客席から突っ込まれたり(たぶんこのMC後ろの方には聞こえてなかった)、ほんとかわいーなと思いました。高橋少年。この日のライブ会場全体のテンションの高さはこれらのMCがあらわしてるとゆって過言でない。昆虫キッズは『text』リリースしてツアーして東名阪と静岡と宇都宮とまわって、ライブバンドとして堂々たる存在感を纏ってかえってきたんだなあと、もともとライブは毎回かっこよかったけど、それ以上で、つくづくそう思いました。「ふれあい」のもとさん♪ふーれー、ふーれー、ふーれー、ふーれー、リフレインで高橋くんがぶぁさって汗しぶきをあげたのがライトに反射して綺麗だった。音の渦のなかで現実が飛んでった瞬間。宙に浮いた。


で、楽しすぎて終わった瞬間にすべてを忘れてたんだけど、今日またあの日のこと考えてて思ったこと。「27歳」て曲、もともとレゲエ風味のアレンジなんだけど、この日はこれをもっとダブっぽくやってたんですね(すごいかっこよかった!)。ライブ会場で買ったCDRに「太陽さん」のアレンジ違い「太陽くん」が収録されてて、これもかなりダブで。で思ったんだけど、昆虫キッズのバンドのあり方というかアティテュードというか、て、ロックとかパンクとかってよりもダブのそれに近いのかもなーと、ちょと思いました。だってダブって悪ふざけの極みじゃないですか、そもそもの発祥が。「これやったらみんなビビるかな?イヒヒヒ」みたいな、オーディエンスをとにかく驚かせたい喜ばしたいツマミいじってみようわあすっげー!おもしれー!みたいな、なんならマリファナでぶっ飛んでる状態で。そーゆう過剰なサービス精神、少年のような喜び、ところどころ不自然なディレイかかってるみたいな無茶ないたずら(「シンデレラ」に「ヒヤムタ王国のテーマソング」を挿入してみたり)が満載だなー、と。てかそもそもメンバー自体すさまじいエフェクトかかってるみたいな。メンバーの時点で反則じゃんみたいな。もう存在がダブい!下北インディファンクラブで昆虫のあとスーパーダムやってたし!


…てかこんなことばっかゆってたら怒られそう。ジャンルはどーでもいいんです(←お前が言いだしっぺ)。別にロックといえど反体制!パンクだからアナーキー!みたいなバンドもいまそうそういないけど(時代性におけるパンク感についてかまってちゃんは語られたりしてるけど、それについてはまたいつか)、彼らはヘンなネガティブさがなくて明るくて開放的でいいなあと思います。まじめだし、真摯なことも歌ってるけど、何より楽しそうだし楽しい。昆虫キッズはみんなで好き勝手自由に悪ふざけを極めてる様がやっぱサイコー。自分たちの世代には想像もできないやり方で世界ひっくり返してくれそうな感じが頼もしいです。まあ一生好きとは言わないけど、でもまだしばらくは夢中でいれそうです。


あとのもとさんの「やっぱ好きやねん」暴力的な歌のヘタさぶりが可愛すぎて身震い。あーれーわーやーばーいー。イヤホンで聴いたら死ぬわ。ちかぢか私が死んだらそういうことだと皆さん心得ていてください(もちろん葬式には大音量で「やっぱ好きやねん」二度死ぬ!!!!!!)。