人は別れて生きていくの


生きてるーうーちーが、花とおもうーの


わたしが昆虫キッズのファンだからとか岩淵くんのファンだからとか贔屓目かんけいなく「月刊岩淵1」はすばらしいです。わたしは後半がすきです。松本亀吉さんがライナーでおっしゃってるようにおっさんとの生身のふれあいの一瞬その永遠もあまりに美しいけど、でもねでもね、おっさん=並木さんは並木さんがおもしろいから。並木さんの人生が壮絶だから。おもしろいもの・ひとを対象にしたらおのずとおもしろいんですよある程度は。よっぽどそれを活かさないひともいるかもしれないけど。前半の岩淵くんはなにかしなきゃなにかしなきゃてもがいてるふうに見えた。いろいろけしかけなきゃって、場合によっては関係性が壊れてもいいみたいな刹那的な、なんか焦燥感。そのなかで並木さんとゆうおっさんの人生に触れて、かつて平和島を目指した青年は湯西川温泉を目指す。そこで、岩淵くんの素直な視点に切り替わってからがこの「月刊岩淵1」の醍醐味だとわたしは思います。


こないだやってた昆虫Ustで、「お前は窓を開けるシーンで“こうじゃねーなあ”って何回もやり直してたじゃねーか!!!窓あけるのぐらい1回で撮れよ!!!」て高橋くんが突っ込んでたけど、すごくいい話だと思ったなー。わたしだって、見せておきたい景色を、きみに見せるためだったら、何千回だって同じ動作を繰り返したっていいよ。


正直、なーもないです。なんっもないです。しいてゆうなら並木さんの話だけです。でも最後の最後、ちんこ丸出しの岩淵くんがはたと気付いてわたしたちに見せたもの。くだらねーと一笑に付すこともできる。むしろ気付かずに流すこともできる。でもわたしはあの瞬間に気持ちが流れ込んできたよ。つまらないなんでもない景色。でも美しいとかかけがえのないとか信じるとかそういうのってこういうときなんじゃないかなと思う。だってわたしたちだって同志なんだよそのほんの一瞬だけ。一瞬だけでも。それでいいと思うしだから求める理由がわたしにはある。芸術を、とゆっていいと思う。


そんなわけで「月刊岩淵1」はリンク先のHPまたはもうすぐ吉祥寺のバサラブックスにて発売だそうです。みんながみなくてもいいけど絶対にみてほしいひとが数人いる。みてほしい。みてね。嘘みんなみてね。冷牟田くんによる音楽もすばらしいです。